プンサンケ

プンサンケ

監督 チェン・ジェホン
脚本 キム・キドク
出演 ユン・ゲサン キム・ギュリ

韓国映画

38度線を越えて北の思いを南に伝えるメッセンジャーの男の話。

子供も運ぶ。骨董品も運ぶ。

亡命した北朝鮮の愛人の脱北を3時間で遂行する。

脱北に伴う危険を乗り越える二人。

溺れるイノクの唇にキスをした後、人工呼吸をする。

イノクに好意を抱くプンサンケ。

二人は惹かれあう。

イノクは北朝鮮のスパイにとらわれる。

プンサンケも捕らわれの身になる。

鮮烈なキスシーンがある。

囚われの女が囚われの男を救うために体ごと唇ごと男にぶつかっていく。

囚われ床にころがされていないた二人は、互いに手首を拘束された状態で唇を求めあう。

このシーンは偉大。

イノクはダイヤのネクレスを飲ませれ、

河に身を投げた後、腹を裂かれてダイヤを奪われる。

プンサンケはイノクの復讐に北と南の諜報員を一人づつとらえ、同じ部屋にぶち込んでいく。

互いに武器を与え殺しあうよう仕向ける。



ぼろぼろの体で運び屋をするプンサンケだが、

ついに38度線を越えられず、撃たれて命を落とす。

イノクを愛したことで機械が人間となる。



映画の中で一言もしゃべらないプンサンケ。

笑顔は、北の子供を南の家族に送り届けた時に見せるワンシーンのみ。

南北の諜報員から北か南かと問われ拷問を受ける。

彼は語らない。

北でも南でもない。

同じ民族で争うことの愚かさを伝えている。



38度線を境に分断された家族の問題が北と南に存在している。

鍛え抜かれた鋼のような肉体と不屈の精神力で彼らをつなぐ。

プンサンケはヒーローだ。
実在はしないが、存在していておかしくない。
むしろ存在していてほしいという願いがこもったヒーロー像。
フィクションの力が強いメッセージを発信してている。



メロドラマやら、サスペンスやらコメディーやら、盛り込みすぎなきらいはあるが、

プンサンケのストイシズムには痺れる。
ユン・ゲサンがカッコイイ。

死ななくていいのに、彼にはイノクがいない世界を生きる気はもうなかったということか。




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